炊飯器の「米の魅力を引き出すモード」が本当か実験してみた
2018年04月12日(木)
360.life編集部
360.life編集部/Test by 家電批評編集部
炊飯器の「米の魅力を引き出すモード」が本当か実験してみた
最近の炊飯器に新機能として搭載された「銘柄炊き分けモード」。よりお米の特徴を活かした味の違いが楽しめるというのですが、実際のところ、本当にそうなっているのでしょうか? まずは3種類のお米を2種類の炊飯器で炊き分けて、家電批評編集部が徹底検証してみました。
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  • まず、そもそも
    「銘柄炊き分け」ってなに?
これまでの炊飯器では、どんな銘柄のお米を炊いても、必ず「そのメーカー」の味や食感になってしまい、お米本来の魅力が引き出されていない、ということもありました。そこで最近登場してきたのが「銘柄炊き分け」モードです。「あきたこまち」や「ゆめぴりか」など、その銘柄ごとのモードを選択してお米本来の味を引き出してくれるというものなんです。

今回はそんな「銘柄炊き分け」モードを持つ2台が、本当に炊き分けできているのか、プロに実食していただいて検証しました。
  • 三菱電機VSアイリスオーヤマ
    銘柄炊き分けの実力は?
本検証では、「つや姫」「ゆめぴりか」(もっちり)、「キヌヒカリ」(しゃっきり)という、特徴の異なる3種のお米を実際に炊き分けて、炊飯器の「銘柄炊き分けモード」の実力を見てみます。その前に、それぞれの炊飯器について、違いを確認しておきましょう。ピックアップした検証モデルは、三菱電機の「NJ-AW108」と、アイリスオーヤマの「KRC-IB50」です。
三菱電機
本炭釜 
KAMADO NJ-AW108
実勢価格:5万7700円
サイズ:W285×D320×H249mm
重量:約5.7kg
消費電力:1380W
アイリスオーヤマ
銘柄炊き 
IHジャー炊飯器5.5合 KRC-IB50
実勢価格:1万1140円
サイズ:W268×D332×H223mm
重量:約4.5kg
消費電力:1130W
  • それでは早速ガチ検証
    3種類の銘柄米を炊き分けます
    
五つ星お米マイスターの片山さんに実際に炊き上がったものを食べて判定していただきました。炊き上がったごはんの純粋な味はグラフに、いかにお米本来の美味しさや魅力が引き出せているかは「再現度」として星で表現しています。
つや姫
まずはツヤと粘りの「つや姫」から。

炊き分け:三菱電機
しゃっきり、かためが特徴の三菱電機。つや姫モードで炊き上げました。鉄鍋系であればさっぱりとした味わいになるところ。粘りもあってモードの効果を感じることができたようです。つや姫なりの甘さやツヤは足りないようですが、再現度はなかなかでした。


炊き分け:アイリスオーヤマ
こちらはアイリスオーヤマ。同じくつや姫モードで炊き上げましたが、甘み、粘りが足りず、少しパサつきも感じるという結果。白さや張りも足りない炊き上がりで、残念ながら再現度は低いと評価されました。

ゆめぴりか
次はもっちり代表の「ゆめぴりか」。

炊き分け:三菱電機
粘りと甘みがもっとも強い「ゆめぴりか」。三菱電機のゆめぴりかモードで炊き上げました。しゃっきり炊きの水っぽさが若干残って、「ゆめぴりか」本来の味の濃さが足りないながらも、再現度は高いという評価になりました。「つや姫」よりもっちりと炊き上がっていて、炊き分けモードの効果を感じられます。

炊き分け:アイリスオーヤマ
同じくゆめぴりかモードで炊き上げた、アイリスオーヤマ。甘み、粘り、ツヤが「つや姫」よりアップ! もちもち感も増したとの評価になりました。

キヌヒカリ
最後はしゃっきりの代表、「キヌヒカリ」。

炊き分け:三菱電機
キヌヒカリモードで炊いた三菱電機の味には、プロも納得。炊きたてでも粒立ちが良く、弾力もあって、まさに「キヌヒカリ」の噛み応え。甘みと粘りが控えめで、しゃっきりの特徴が出ています。三菱電機の特徴を、最大限に活かす組み合わせのようです。

炊き分け:アイリスオーヤマ
「キヌヒカリ」をさっぱりと炊き上げた、アイリスオーヤマ。弾力は三菱電機にかなわないものの、もっちりの「ゆめぴりか」とは炊き分けました。ただし再現度の評価は今ひとつです。
  • [結論] 実力差はそのまま価格差に
    しかし炊き分けの効果はアリ
三菱電機とアイリスオーヤマのモデルには、約5万円の価格差があります。炊飯器としての完成度を、価格差を無視して比べてしまうのは無理がありそうです。
五つ星お米マイスター・片山真一氏
「(アイリスオーヤマは)炊飯器としての実力が少し低いです」  

単純に銘柄炊き分けモードの実力差で比べると、アイリスオーヤマには三菱電機ほどの味の違いは感じられませんでした。ただしアイリスオーヤマも「ゆめぴりか」は少しもちっと、「キヌヒカリ」は少ししゃきっとしているなど、食感に差はありました。

三菱電機は自社の味とは対極にある、もっちり系の「つや姫」、「ゆめぴりか」もしっかり再現し、炊飯器としての完成度が高いことを見せつけました。両モデルに炊飯器としての実力差があるとはいえ、炊き分けモードの効果は実感することができたと言えるのではないでしょうか。

それでは最後はおまけとして、2台の仕様の違いなどをご紹介しましょう。
  • モデルごとに大きな差が!?
    炊き分けのメニュー方式
両モデルともボタンでお米の銘柄を選択できるのですが、三菱電機は代表的な銘柄35種類がすべてパネルに表示されます。アイリスオーヤマの銘柄ボタンは6種類。ボタンにない銘柄は、代わりに指定されたボタンを選ぶことで32種類の炊き分けに対応します。
三菱電機は35種類すべての銘柄を、バックライト付きの液晶パネルに表示。
アイリスオーヤマのボタンは「こしひかり」「あきたこまち」など全6種類。
メニューが簡略化されています。
  • 両モデルには約5万円の価格差
    どうしても味に影響あり!?
両モデルには大きな価格差があります。1.5万円を切る価格で、炊き分けモードを搭載するアイリスオーヤマは健闘していますが、味だけを見てしまうと価格に比例した差があるようです。
三菱電機はどの銘柄をどのモードで炊いても、ふっくら、もちもち、弾力あり。
火力が少し弱め? 乾いた食感があるアイリスオーヤマ。
  • 価格の差は味だけじゃない
    機能や素材の質にも影響あり
    
価格が影響しているのは味だけではありません。機能の数や質にも差が出ます。三菱電機は新機能の銘柄炊き分けモードだけでなく、従来の「かため⇔やわらか」も選択できて、よりユーザーのお好みに応える仕様。かたやアイリスオーヤマは、内蓋のゴムパッキンのクオリティなどに、価格のしわ寄せが出てしまっています。
銘柄選択後も、さらにお好みに応える仕様の三菱電機。
蒸気漏れは大丈夫? ゴムパッキンのチープさが気になるアイリスオーヤマでした。


いかがでしたか? ぜひ、炊飯器選びのご参考にしてください。

360.life(サンロクマルドットライフ)は、テストするモノ誌『MONOQLO』、『LDK』、『家電批評』から誕生したテストする買い物ガイドです。広告ではない、ガチでテストした情報を毎日お届けしています。

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